第547章

いつ眠りに落ちたのかも覚えていない。どれくらい眠っていたのかも分からない。ただ、肩をつつく硬い感触に、胸がどきりと跳ねた。永夜島に着いたのかと勘違いして、あわてて目を見開く。

 ティックがくちばしでおれの肩をつつきながら言った。

「もうすぐ着くぞ、起きろって!」

 おれはガバッと上体を起こし、ティックが指し示した方角へ視線を向ける。

 海の上、雲と霧が渦巻くその奥に──漆黒の島がそびえ立っていた。一筋の光もなく、まるでブラックホールが海面から顔を出したみたいだ。

「これが永夜島……?」 

 大平愛子が島を凝視しながら、怯えを滲ませた声を漏らす。

 ティックがうなずいた。

「そ...

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