第557章

意識の底で、スキンヘッドの男の虚ろな影がふたたび浮かび上がった。腕を組んだまま、鼻で笑う。

「バカが! この女の意識はもうエネルギーに呑まれてる。助かりたきゃ、あいつの識海ごとぶっ壊すしかねぇぞ!」

 おれは歯を食いしばり、もがきながら炎属性の力を精神世界に燃え上がらせる。だが、その炎は幽かな青い光に、一瞬でかき消された。瑠璃を縛る鎖はさらにきつく締まり、彼女の意識が少しずつ喰われていくのが分かる。吹き荒ぶ猛吹雪が、最後の星の火を飲み込んでいくみたいに。

『……原始人族の儀式の唄、覚えてる……?』

 不意に、瑠璃の声にかすかな正気が差し込んだ。

『精神力で……歌って……』

 一瞬...

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