第562章

浩斗が陰惨な笑みを浮かべた。

「身の程を知れよ」

そう吐き捨てると同時に、指先を軽く弾く。次の瞬間、空中にいくつもの氷の錐が生まれ、一つ目の怪物へと殺到した。

あまりの速さに、一つ目の怪物は避ける間もない。全身のあちこちを貫かれ、その巨体がよろめく。

背後の大岩にもたれかかり、顔には苦痛が浮かんでいる。それでも、その片目に宿る光だけは、なおも消えようとしなかった。

瑠璃が長刀を握りしめ、今にも飛び出そうとする。おれはその肩を押さえつけた。

五級覚醒で研ぎ澄まされた感覚が、空気のささやかな揺らぎを捉える。二人の覚醒者は見かけこそ猛々しいが、気配は乱れきっている。先ほどまでの戦いで、...

ログインして続きを読む