第563章

裏山の霧が血生臭さを運んできた。霧越しに見えるのは、木の梢に立つ修也の姿。その傍らでは、小平泰地がホバーカーに腰を下ろして控えている。地上では覚醒者たちがエリート同盟の一般兵士たちを引き連れ、一つの洞窟を包囲していた。

修也は指にはめた古めかしい指輪を弄びながら、陰惨な笑みを浮かべている。

小平泰地はガムを噛みながら、眼下の戦いなど全く眼中にないといった様子で、見下したような視線を向けていた。

一人の赤髪の覚醒者が腕を組み、勝ち誇ったような態度で、洞窟の中に向かって冷酷な声を響かせた。

「隠れても無駄だぜ! もう出口は塞いである。逃げ場なんてねぇんだよ! まさか、一生そこで縮こまって...

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