第579章

空の旅も半ばに差し掛かった頃、俺の両腕はすでに悲鳴を上げ、額からは大粒の汗が滴り落ち、背中も汗でぐっしょりと濡れていた。

数十トンもある巨体を運ぶなんて、さすがに骨が折れるぜ。

『疲れたかい?』

耳元でティックが囁いた。

俺は宙に浮くシャチから目を離さず、わずかに頷くだけに留めた。

少しでも気を抜けば、シャチは真っ逆さまに落下して木っ端微塵になり、数ヶ月分の食料が水の泡になってしまう。

『お水?それとも何か食べる?』

ティックが気遣わしげに尋ねてくる。

人工知能を搭載した機械鳥のくせに、人間みたいな感情を持っているとはな。

俺は一言だけ絞り出した。

「水だ!」

『分かっ...

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