第588章

岩の割れ目に嵌まっていた青いチップの欠片が次々と浮かび上がり、俺の掌の上で渦を巻くエネルギーの塊へと変わっていく。

「ティック」

迫り来るエネルギーボールを睨みつけながら、俺は吹きすさぶ風に声を張り上げた。

「『古の残響』を迎える準備はいいか」

ついに、この強大な力を制御する方法を掴んだのだ。言葉では到底言い表せないほどの高揚感が、胸の奥から湧き上がってくる。

ティックは岩の隙間で耳障りな電子音を鳴らした。凄まじいエネルギーの干渉を受け、ジジジとノイズを漏らしている。

不意に、大平愛子が俺の腕を強く掴んできた。その爪が肉に食い込むほどだ。

「何をする気? もしその力が暴走したら...

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