第625章 私はもっと残酷になれる

海面を、サメの群れが泳いでいくのが見えた。水面に現れては消える刃のような背びれ、血に飢えた大きな眼が、波の合間にちらつく。

気がついた時には、おれの手の中にマインド・チェーンが一本、生まれていた。それがシュッと音を立てて飛び、女たちを脅すと口にした精鋭連盟の戦士を一瞬で縛り上げる。

「か、海老原さん、助けてください!」

戦士が喉を裂くような声で叫ぶ。目の奥には、どうしようもない恐怖と絶望。

おれは鼻で笑った。

「連れて来た和紀ですら、おれの目の前で灰になったんだぜ。おまえみたいな小物が、助かると思うなよ」

西村亮と中元洸たちがごくりと息をのむ中、おれはマインド・チェーンを思い切り...

ログインして続きを読む