第632章 ジャック船長の歓待

おれは笑って手を差し出し、できるかぎり友好的な雰囲気を示した。

「ジャック船長、そんなご挨拶は抜きにしようぜ。お名前は以前からうかがってたけど、今日こうしてお会いしてみると、噂どおり――いや、それ以上にご立派だ」

ジャック船長は一拍遅れてから手を差し出し、おれと握手を交わした。その掌はざらついていて力強い。だが、おれの手に触れた瞬間、わずかに震えたのが伝わってくる。どうやらあの古の残響の力が残したトラウマは、おれの想像以上に根深いらしい。

「いえいえ、おれなんて海老原さんの前じゃ取るに足らない男ですよ。どうか気軽にジャックと呼んでください」

おれはうなずき、

「じゃあ遠慮なく。とこ...

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