第650章 廣田亘成に会いに行く

ホールを出て、おれは後ろ手に扉を閉めた。

東條秀祐が、ふと不安そうに口を開く。

「師匠、荘園の外には江口副首領の手の者が張りついております。江口副首領に師匠が廣田亘成のところへ行ったと知られれば、必ず勘ぐられますよ」

おれは思わず眉根を寄せた。

「じゃあ、どうする」

「師匠はいまレベル5の覚醒者クラスです。変装くらい造作もないはず。師匠がうちの弟子の伊藤晋に化けてくだされば、江口副首領も怪しみませんよ」

なるほど悪くない案だ。おれはすぐさまレベル5の覚醒力を発動し、自分の容貌を伊藤晋そのものへと変えていく。

全身を見下ろし、思わずニヤリとする。

「どうだ、似てるか」

東條秀...

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