第679章 多重実験場

安田晶彦は、地べたにひれ伏す奥田艦長と白井艦長を見下ろした。瞳の奥に渦巻くのは、失望と怒り。重く鼻を鳴らし、低く言い放つ。

「日頃からおまえらのことは厚遇してきたつもりだ。なのに肝心なときに裏切って、江口凛みたいな腹に一物ある奴へ走るとはな」

言い終えた瞬間、精鋭広場の空気が凍りつく。息苦しいほどの圧が、肌に貼りついた。

奥田艦長と白井艦長は全身を震わせ、額から冷や汗を滲ませながら必死に頭を下げ続けた。ごつごつと石に打ちつける音。やがて額は裂け、血がだらだらと流れ落ちる。

「首領っ……! わたしたちは魔が差したんです! どうか、どうか今回だけはお赦しください! これからは心を入れ替え...

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