第9話

私は気持ちを落ち着かせ、あの日の離婚届を取り出すと、彼の目の前に勢いよく投げつけた。

「まだ円満に別れることができるうちに、さっさとサインしなさい」

その時の私は、まるで魂のない操り人形のように、無表情だった。

木尾翔太はすでに泣き崩れていたが、その離婚届を見た途端、私の前にひざまずいた。

「ごめん、幸子。本当にごめん、わざとじゃなかったんだ」

「頼むから離婚しないでくれ。僕は君なしでは生きられない。お義父さんが亡くなったんだから、これから二人でしっかり生きていくべきだ」

うつむいて彼のその顔を見ると、吐き気を催した。

「父が亡くなったからこそ、私たちにはもう一緒に生きていくことはできないの」...

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