第15章 初めて岡田亜紀に会う

「村田社長、あ、あなたはまず向こうを向いて、私、私は……」

慌ててしまい、言葉がうまく出てこない。焦りのあまり、今にも泣き出しそうになる。

村田隆はため息をつくと、傍らにあったバスタオルを手に取り、そのまま私の頭に放り投げた。

「別に初めて見るわけでもないのに、何を恥ずかしがってるんだ?」

そう言いながら、彼は部屋を出ていく。

「服はソファに置いてある。着替えたら出てきて食事をしろ」

ドアが閉まる音を聞いて、私はほっと息をついた。全身の力が抜けたように、ベッドに腰を下ろす。

服を着替えると、私は洗面所に向かい、鏡に映る赤く染まった頬を見つめながら、自分の顔を軽く叩いた。

「安...

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