第27章 善は急げ

私が呆然と立ち尽くしているのを見て、村田隆の表情が少し不自然になったが、それでも前に歩み寄り、傍らにあったバスタオルを取って私に巻こうとした。

触れ合う間、彼の指先が私の乳首を滑り、しびれるような感覚が走った。

そこは私の敏感な部分で、こんな何気ない接触だけでも、全身が震えるには十分だった。

村田隆も触れてしまうとは思わなかったようで、頬が少し赤くなっていた。

「あの、僕、僕は故意じゃなかったんだ」

私は頷いただけで、何も言わず、村田隆の手からバスタオルを受け取った。

「私自分でやります」

村田隆は足早に立ち去ったが、その背中には逃げ出すような様子が感じられた。

まだ入浴して...

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