第31章 親に会う

荷物をまとめて、私と村田隆は出発し、村田家の実家へ向かった。

道中、私はずっと落ち着かない気持ちで、頭の中はごちゃごちゃの疑問でいっぱいだった。

もし村田隆の両親が私のことを気に入らなかったらどうしよう、もしお腹の子を認めてくれなかったらどうしよう……

「恭子ちゃん、安心して、すべて俺に任せて」

村田隆はバックミラー越しに私を見た。私の唇は既に自分で噛みすぎて血の気がなくなっていた。

車が別荘の玄関前に停まると、村田隆は手を伸ばして私の頬をつまんだ。

「緊張しないで、信じてくれ、みんないい人たちだから」

私は何度か深呼吸をしてから、村田隆と一緒に手土産を持って中に入った。

ド...

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