第48章 しつこいの白川雪乃

結婚式の会場は、四方を水に囲まれたレストランに選ばれていた。

私が到着した時、外で客を迎えている村田隆の姿がすぐに目に入った。

今日の彼はグレーのスーツに身を包み、髪もセットされていて、袖口には深い青色のカフスをつけ、全身から謙虚な紳士の雰囲気を漂わせていた。

私が近づくと、村田隆は急いで迎えに来た。

「恭子ちゃん、俺はもう少し忙しいから、こっちに来て!」

そう言いながら、村田隆は私を休憩室へと案内し、ソファに座らせてくれた。

「ここで少し休んでて、忙しいのが終わったら迎えに来るから。メイクさんも一緒にいるから、化粧が崩れたら直してもらえるよ」

私は感謝の眼差しで村田隆を見つめ...

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