26: 何世紀にもわたる失敗。

癒し手視点

獣は少し離れた地面に胡坐をかいて座っていた。すぐ隣ではなく、距離を置いてくれたことに感謝した。腐肉の悪臭が本気で鼻についてきたからだ。アイフェは彼の隣に座り、その爪を握ったまま、決して離そうとはしなかった。

どうしてそんなことができるのか、俺にはさっぱり分からなかった。悪臭だけでも耐え難いというのに、その見た目ときたら……ああ、彼女の立場に置かれていなくて本当によかったと思う。

「本当に、これでいいの?」不意にアイフェが尋ねた。

俺は作業台から顔を上げたが、彼女の視線が獣から離れていないのを見て、相手は彼なのだと気づく。仕事に集中しようと、自分に言い聞かせた。

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