38: 治療法を見つけてください。

治癒師視点

私は脇からザイオンを見つめ、目の当たりにした出来事を理解しようと努めていた。

彼の胸は、今にも壊れそうなほどか弱いリズムで上下し、肌に浮かんだ汗が、彼が一晩を生き延びるためにどれほどの力を振り絞ったかを物語っていた。見た目はどう見ても人間に戻っている。そう自分に言い聞かせなければならなかったが、私の本能のすべてが、見た目を信じるなと叫んでいた。

助手が隣でそわそわと動き、書類とテントの入口とを交互に見やった。「目が覚めましたね」と、聞かれてはいけないとでもいうように彼は囁いた。

「ああ」と私はこめかみをもみながら言った。「目は覚めた。だが、だからといって毒が消えたわ...

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