第5章

 蓮の声は優しく、そして力強かった。プロポーズしてくれたあの日と、まったく同じように。

「知世、今度こそ僕が君と子供を守るから。誓うよ、もう誰にも君を傷つけさせない」

 彼の真剣な眼差しを見つめ返し、私は無理に微笑みを作った。

「信じてるわ」

 その言葉に深く感動したのか、彼は私を力強く抱き寄せた。私の頭頂部に顎を乗せ、その胸は抑えきれない喜びに微かに震えている。

 彼の肩に寄りかかり、その視線から外れた瞬間——私の表情は氷のように冷たくなった。

 歓声と笑い声に包まれる中、陽菜は再び教会へと足を踏み入れた。

 過去3回、陽菜がこの教会に入ったとき、私はそのたびに中絶手術を強い...

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