第120章 彼女のバスローブ姿を見た

彼女は帳簿を閉じ、すっと立ち上がった。

「今日はここまでにしましょう」淡々と言う。「記録は確認した。今のところ問題は見当たらない。工事は続行。ただし、こちらでも人を付けて監視するわ」

責任者は何度も頷き、へらへらと愛想笑いを貼りつけた。

「江島さん、ご安心ください! こっちはきっちり、目ぇ光らせときますんで!」

江島結奈はそれ以上何も言わず、踵を返して外へ向かった。

御堂怜央と御堂斗真が後に続く。

オフィスを出た途端、御堂怜央が彼女の横へ寄り、声を落とした。

「結奈、これで終わり? あいつの話、信じたのか?」

江島結奈は彼を見もしない。

「信じてない」

御堂怜央が一瞬、言...

ログインして続きを読む