第128章 本当に俺じゃないんだよ

大奥様は眉をひそめた。

「征司?」

江島結奈はこくりとうなずく。「向こうは、おじさんの人間だって言ってました。でも……信じられません。おじさんが、そんなことするはずないのに……」

言い終える前に、ぽろりと涙が落ちた。

大奥様は結奈を見つめる。複雑な色を宿したまなざし。

――何を言いたいのか、わからないはずがない。

犯人は「江島征司の差し金だ」と名乗った。だが結奈は「信じない」と言う。

つまり、これは彼女なりの伝言だ。

大奥様は数秒、沈黙した。それから、結奈の手の甲をそっと叩く。

「いい子。怖がらなくていいわ」声は不思議なほど静かだった。「おばあちゃんがいる。誰にも、あなたを...

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