第16章 どうしてお姉ちゃんのところにいるのか

病室は、一瞬で凍りついた。

御堂斗真は視線を落とし、自分のズボンに跳ねた血を見つめる。眉間がぎゅっと刻まれ、目の奥に「汚された」という怒りと、隠そうともしない嫌悪が渦巻いた。

一方、御堂結奈は大きく血を吐いたきり、終わらなかった。

身体を丸め、瀕死の海老のように縮こまりながら、ひっきりなしにえずく。痙攣するたび、血の筋と胃液がさらに溢れ、顔色はみるみる灰色へ落ちていく。呼吸は細く、胸の上下すらほとんど分からない。

胃に穴が開いた。

大量出血。

――今回は、演技じゃない。

「汚ねえ」

御堂斗真の声が沈黙を割った。苛立ちと嫌気がむき出しの声だった。彼は一歩退き、御堂結奈の血を致死...

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