第22章 興醒めな奴

御堂結奈は、黙り込んだ。

唇は血の気を失って白く、けれど彼の命令を拒むことはできない。

従わなければ、待っているのは、さらに酷い目だ。

彼女はただ足を出す。ふらふらと、遠くへ。闇に身を潜めた造花を探しに。

そのとき――

ドガァァン——!!

稲妻が夜空を引き裂き、続けざまに、頭上で爆ぜたかのような轟雷が落ちる。

雷鳴と同時に、庭園の端に立つ年季の入った槐の古木が、碗ほどの太さの枝を一本、至近距離の稲光で叩き折られた。

焦げた匂いを伴う枝が、どさりと落下する。投影機材の近くへ、狙ったみたいに――泥水がぱっと跳ね、屋根の下の風見雪音が悲鳴を上げた。

「きゃあ——! 斗真!」

風...

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