第26章 彼女を催眠しろ

その瞳からは、もう恐怖も、哀願も、憎しみも――痛みさえ消えていた。

残っているのは、極限まで研ぎ澄まされた冷たさだけ。

そして、その死んだような静けさの底で、たった今の破壊的な電流とともに何かが――完全に砕け散り、灰になった。そんな気配があった。

御堂斗真の歩みが、ほんのわずかに止まる。だが次の瞬間には背筋を正し、振り返りもせず医務室を出た。背後の地獄の光景と、女の死んだ目を、扉の向こうに閉じ込めるように。

廊下の灯りは冷たい白。

彼は手を上げ、苛立たしげに襟元を緩めた。そこに何かが食い込み、息を奪っているみたいに。

なのに、脳裏では勝手に映像が再生される。電流に跳ね、痙攣し、絶...

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