第38章 条件を語る資格はない

「俺を告発するだと?」御堂斗真は鼻で笑い、背後のボディーガードに視線で合図した。

ボディーガードが即座に踏み込み、左右から永橋正彦の腕を掴んで動きを封じる。

「永橋正彦教授。あなたには、家族の同意も得ずに重篤患者へ未承認薬を投与した疑いがある。意図は不明――患者の生命を危険にさらし、医療秩序を乱した可能性も高い」

御堂斗真は淡々と言い切り、瞳だけが氷のように冷たかった。

「通報しろ。ついでに俺の弁護士にも連絡だ。永橋教授を、無資格診療と薬物乱用で訴える。……それから、企業スパイ行為、だな? 御堂グループの競合なら、君の持っている症例データに喉から手が出るほど興味があるだろう」

一語...

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