第53章 お前たちにくれてやる

――いいえ。あの女は、もう数日も保たない。

御堂斗真は、心底楽しげな悪意を唇に刻んだ。

檻の中で怯え切った男たちを一瞥し、床に転がる御堂結奈へ目を落とす。薄い唇がゆるく開き、吐き出された言葉は冬の夜風よりも凍てついていた。

「くれてやる。遠慮すんな」

言い捨てるや否や、斗真は躊躇なく踵を返し、断ち切るような足取りで外へ向かう。

ガシャン——!

背後で重い鉄扉が落ち、外の光を遮った。希望そのものを閉じ込めるように。

檻の男たちは最初こそ身を縮めていたが、斗真が本当に去り、鍵まで掛かったと確信した瞬間、瞳の奥の恐怖が、ねじ曲がった興奮と獣じみた凶さに塗り替わっていく。

互いの顔を...

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