第57章 死亡宣告

「……お、女でした……すごく綺麗で……金もあって……たしか、苗字は……前川……前川、だったような……」

前川――?

御堂斗真の瞳孔が、きゅっと縮む。

北嶺市の社交界で前川という苗字の一族など、そう多くない。そこまでの力と動機を持つとなれば――。

稲妻みたいに、ひとつの名が脳裏を貫いた。

「前川由紀……」

歯の隙間から絞り出した声は、骨の髄まで冷えていた。

前川由紀。御堂怜央の実母。

かつて御堂家の内紛に敗れ、前川家に「保護」という名目で引き取られた女。

怜央が死んだあと、彼女は憎しみの矛先を斗真の母へと向け、母は水牢に沈められ、嬲られるようにして死んだ。

自分を憎むのは、...

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