第63章 江島結奈はもともと御堂斗真に嫁ぐはずだった

「……なんでよ?!」

前川由紀の笑い声がぷつりと途切れた。残った片目に、骨の髄まで染みついた憎悪が燃え上がる。

「御堂斗真! いまさら被害者ぶるんじゃない! どうしてよ! どうして御堂柏木ってクソジジイが、最初はあんたら母子を引き取って『表に出せない汚れ仕事をやらせるだけ』なんて言ってたくせに……結局、あんたの力を見たのよ! 私の怜央より、あんたみたいな隠し子のほうが、よっぽど冷酷で、よっぽど使えるってね! だからあいつの欲が出た……御堂グループを、あんたに渡そうとした!」

興奮と痛みで声が途切れ途切れになる。それでも一語一語が血を吐くようだった。

「私の怜央こそ正統な後継者! あん...

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