第67章 御堂斗真はもう元の御堂斗真ではないかもしれない

少し前まで、江島結奈の心臓が収まっていた場所。

――今、その心臓が、風見雪音の胸の内で脈打っている。

そして彼がいちばん愛した人は、胸の奥を空っぽにされたまま、霊安室で冷たく横たわっている。

もし……もしも、すべてが嘘だったら。もしも、この心臓が本来、風見雪音のものではなかったのだとしたら――。

御堂斗真の眼差しは、刻一刻と冷え切っていった。凍るように、そして底知れなく禍々しく。そこに渦巻くのは言葉にできない痛みと疑念、さらに――すべてを引き裂いてしまいたいと願う、狂気じみた暴虐。

風見雪音は、その視線に背筋が粟立った。とりわけ、彼が彼女の胸元を、隠しもせず、冷たく、執拗に見据える...

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