第80章 風見雪音が産まれるようだ

それは江島結奈がかつて見た悪夢――そして、ほどなく風見雪音の悪夢にもなる。

かつて自分たちが関わり、あるいは甘い汁を吸ってきた罪の場所へ、母娘そろって送り返す。そこで同じ苦しみを味わわせるのは、皮肉で、残酷で、これ以上ない罰だった。

林田青真は胸の奥がひやりと冷え、即座に答える。

「承知しました」

風見雪音と風見晶子は極秘裏に「仁愛精神科病院」へ移送された。

江島結奈を担当していた者たちは全員解雇済みで、今いるのは新しく入った職員ばかりだ。

御堂斗真の指示は単純だった。子どもを失わせない範囲で、可能な限り痛めつけろ。

電気けいれん療法、薬物による拘束、感覚遮断、暴力的な「矯正」...

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