第81章 彼女は死ぬには安すぎた

御堂斗真は手元の仕事をすべて放り出し、御堂承夜と林田青真を連れて、自ら現場へ向かった。

彼が命じたのは、精神病院の特別病室に隔離されていた風見雪音を移送すること。行き先は、以前から用意していた地下の密室だった。

密室の中、風見雪音は分娩台に縛りつけられていた。長い妊娠期間と、人間扱いされない折檻の積み重ねで、彼女は骨と皮ばかりに痩せこけ、意識もどこか宙に浮いている。

だが、激しい陣痛が腹を貫いた瞬間――自分が今から産まされるのだと悟った瞬間。

骨の髄まで染み込む恐怖が、喉を裂いた。

「いや! ここは嫌! 放して! ほんとに死ぬ!!」

暴れ、身をよじり、鎖の音を鳴らしても、拘束はび...

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