第4章

 夜空に浮かぶ満月が、不吉な深紅のブラッドムーンへと完全に姿を変えた時、この壮大で馬鹿げた茶番劇の幕が、ついに切って落とされた。

 ダークムーンの群れの領地は、燃え盛る松明と溢れんばかりの花々で豪奢に飾り立てられ、まるで昼間のように明るく照らし出されていた。

 大陸中の異能勢力の代表者たちが、強大なアルファと純血の魔女による、歴史的な番の儀式を見届けるために集結していた。

 私はそびえ立つ鐘楼の頂に立ち、下界の賑わう広場を見下ろしていた。

 夜風が私の燃えるような赤い髪を激しく揺さぶる。滑らかで体に沿う黒いレザースーツに身を包み、肩にはシンプルなダッフルバッグをしっかりと掛けていた。...

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