第111章

白石リリは深く息を吸ってから口を開いた。

「私が沈村家に川人さんを訪ねて行くたびに、沈村遥さんが必ず間に入ってくるんです。果物を持ってきたり、仕事の用だって言ったり……とにかく川人さんにまとわりついて、何かを教えてもらおうとする」

「川人さんは沈村遥さんに一度も嫌な顔をしないし、遥さんが何を頼んでも叶えてあげる。私、沈村家に三時間いたうち、半分以上の時間、川人さんは遥さんと話してました!」

「沈村遥さんは、いつだって私に見せつけてくるんです。川人さんがどれだけ自分を甘やかして、どれだけ愛してるかって……まるで、私が二人の関係に割り込んだ不倫相手みたいに!」

そう言ううちに、リリの感情...

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