第113章

沈村遥は、さらに沈村景と陸原吉弘へ視線を向けた。

「一緒に出る?」

沈村景と陸原吉弘は顔を見合わせ、息ぴったりに首を横へ振る。

安田歌子がいるのに、わざわざ恥をかきに行く気はない。

一同は連れ立って、受付のブースへ向かった。

道すがら陸原吉弘は、隙あらば安田歌子のほうへ寄ろうとする。だが、そのたびに古崎拓人がすっと間に入って遮り、遠慮なく言い放った。

「陸原吉弘、道はこんなに広いのに、なんでわざわざこっちに寄ってくるんだ?」

陸原吉弘の顔が険しくなる。

「お前こそ道が広いって分かってるだろ。なんで歌子の隣にべったりなんだよ」

「歌子とは友だちだからな」

古崎拓人は腹の底か...

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