第137章

「一緒に行こう」

陸原吉弘は、小村幸音の狙いをどこか疑っていた。

まさか――また沈村遥みたいなタイプじゃないだろうな。

安田歌子が気に入らないくせに、表では愛想よく近づいて警戒心を解き……そのあと卑怯な手で陥れる。

そんなこと、二度と起こさせない。

安田歌子の身は、自分が守る。

数人で裏方へ向かい、主催側に事情を説明した。自分たちは安田歌子たちと同じバラエティ番組の収録中であることを伝えると、主催は彼らを安田歌子の控室へ案内してくれた。

試合開始まで、あと三十分。

小村幸音がテントの幕をめくると、真っ先に安田歌子の姿が目に入った。

「安田歌子!」

にこにこと歩み寄りながら...

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