第16章

翌朝――安田歌子はいつもより早く目を覚ました。

ちょうど監督組が配信用の機材を組み立てている最中で、歌子の姿を見つけるなり、慌ただしくカメラが回り始める。

歌子は昨夜編んだ籠を抱え、部屋を出た。すると斉藤夢子も起きてきて、歌子の動きを見とめると小走りに近づいてくる。

「安田歌子、どこ行くの? 手伝うよ」

歌子はチームで動く大切さを知っている。ひとりでも十分できる仕事だったが、夢子が申し出てくれたのが嬉しくて、素直に同行を頼んだ。

道すがら、夢子は籠をまじまじと眺める。大きさもまちまちで、なかには編み目の隙間がやけに大きいものまである。

「ねえ、これ……大きいのも小さいのもあるし、...

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