第33章

沈村景は病院でうつらうつら眠り込み、一晩じゅう夢ばかり見ていた。

翌朝早く、陸原吉弘が迎えに来た。

沈村景は陸原吉弘の背後に目をやる。想像はしていたが、それでも胸の奥がすっと冷えた。

「……一人だけ?」

陸原吉弘はうなずく。

「遥ちゃんはまだ寝てる」

沈村景は黙った。

「さっき医者にも聞いたんだけど、君の状態なら退院してもいいし、もう少し残って経過観察でも――」

「帰って休む」

陸原吉弘が言い切る前に、沈村景が先に口を挟んだ。

これ以上ここにいたくない。たった一人で取り残される感覚が、骨の髄までしんどい。

陸原吉弘が沈村景を連れて屋敷の庭へ戻ると、安田歌子チームの面々は...

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