第42章

小村が怒りを引きずったまま裏庭へ駆け戻ってきたとき、沈村遥はちょうど風呂を上がり、脱衣所から出てきたところだった。

作業員たちは本当なら小村徳福を止めたかった。相手のカメラはまだ生配信中だ。大勢の視聴者の前で言葉が過ぎれば、沈村遥のファンに叩かれかねない。

だが――止められるはずもない。

口を開きかけた瞬間、社長に睨みつけられ、全員すごすごと引っ込んだ。これ以上は何も言えない。

「戻ってきたんですね?」

沈村遥は無垢な顔で、いかにも可哀想そうにズボンの裾をまくり上げ、脚にできた赤い腫れを見せた。

「さっき山で虫に刺されちゃって……冷たい水で何回も流したんですけど、まだ腫れてて。ど...

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