第7章

録音の中で、沈村深の声がじわりと響きはじめた。

「安田歌子! あんたが今回書いた新曲は、必ず遥に歌わせろ!」

「遥はいま売れ始めの大事な時期だ。この曲があれば金曲大賞だって狙える。遥にとっては命綱なんだぞ!」

その場にいた全員が、耳を疑った。

斉藤夢子が信じられないという顔で沈村遥を見る。

「……これ、あなたのマネージャーの沈村深の声じゃないの?」

沈村深は業界でも顔が広い。知っている者も多かった。

「まだ終わりじゃないわ」

安田歌子は淡々と告げ、二本目の音声を再生した。

「いいか。まだ言うことを聞かないなら、沈村家にお前を干させるって発表する。そうなったら仕事は全部消える...

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