第73章

岩崎博夫はがばっと立ち上がり、顔いっぱいに緊張を貼りつかせた。

「結果はどうだ?」

「分析の結果ですが……薬剤の主成分は、いくつかの一般的な栄養輸液でした。特別な効果は確認できません」

岩崎博夫の胸が、ずしりと沈む。

ただの栄養輸液? あれほど高額で、命を救う特効薬だと吹聴されていたものが――。

「それと……」

岩崎博夫が口を開くより早く、研究員は眉をひそめて続けた。

「薬剤の中から、睡眠作用のある成分も検出されました。長期的に摂取すると、昏睡状態が続き、臓器が徐々に衰弱していきます」

「……何だと!?」

感情が一気に爆ぜ、岩崎博夫は数歩で詰め寄ると、研究員の手から報告書を...

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