第78章

沈村グループ本社。

沈村の父はだだっ広い社長室でスマホの画面を睨み、眉間に深い皺を刻んでいた。

彼にはひとつのグループチャットがある。参加者は大企業の社長ばかり。業界もバラバラ、付き合いだけはやたら長い――要するに、古狸の集まりだ。

普段は驚くほど静かなその場も、沈村家の醜聞が立て続けにトレンド入りしてからは別物になった。通知が止まらない。

斉藤「沈村よ。最近、お前の実の娘が芸能会社を立ち上げたって聞いたぞ。ニナウタ株式会社、だったか? しかも沈村事務所の最大の運営チームをごっそり引き抜いたらしいじゃないか。兄妹で骨肉の争いってやつか?」

沈村の父「くだらんことを言うな。芸能は今が...

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