第81章

沈村川人は慌てて駆け寄り、沈村深の身体を支えた。

「次男!」

肩を揺さぶってみても、反応がない。

川人は手を上げ、沈村深の頬を容赦なくバシバシと叩いた。

「沈村深!」

ようやく、沈村深の瞼がゆっくりと開く。

さっきまでの怒りが頭のてっぺんまで一気に駆け上がり、息をつく間もなく意識が飛んだのだ。

胸の奥がむかむかと重く、顔は痛みでじんじんする。熱を持った頬を押さえながら、ふらりと立ち上がった。

「川人お兄さん……」

「情けないにも程があるだろ」川人は無事を確認して、ようやく息を吐いた。

「安田歌子のやつ、ほんっと腹が立つ!」

沈村深は怒りで胸が上下し、声が震える。

「最...

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