第107章 思いっきり遊ぼう

平沢寧々の口車に乗せられ、チンピラたちは再び説得されてしまった。

そのうちの二人が、頭を寄せ合ってこそこそと話し始める。

「だよな。女も金も手に入るんだ。やっぱり平沢さんの言うことを聞こうぜ……」

「俺もそう思う。けど、この女、2億くれるって言ったんだぞ。そんな大金、冗談だろ?」

「でもよ、あいつ、自分は北村家の未来の若奥様だって言ってたぜ……」

「ちぇっ、あんなの嘘に決まってるだろ。あんなブスが北村家の未来の若奥様なわけねえ。北村家の三人の若様は、どいつもこいつも雲の上の人だぜ。誰があんなブスを嫁にするかよ」

チンピラたちの議論を聞きながら、佐藤愛の顔からは大粒の汗が滴り落...

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