第239章 彼は役立たずの仲間ではない

北村萧の両手は、スマホの画面の上をひたすら忙しく行き来していた。だが、中村美緒に不意に腕を引かれたことで、指先の力がふっと抜けてしまう。その一瞬の隙を突かれ、ゲームの中のキャラクターは無残にもキルされてしまった。

北村萧は露骨に不機嫌な顔をした。

「叔母さん、何すんだよ。引っ張られたせいで死んじまったじゃねえか」

中村美緒がたしなめる。

「萧、あなたって子は……もう大学生にもなって、いつまで子供のつもりなの? ここは辰兄さんのオフィスよ。ゲームをする場所じゃないわ」

「今日は北村グループにとって重要な案件があるの。ここで邪魔をしないでちょうだい。山田真里、北村萧様に車の手配を。学校...

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