第245章 二人はもうキスした

「辰兄にチクったら、この金で高級バイク買ってやらねえぞ。よく考えろよ」

 北村萧のその言葉に、佐藤愛は色めき立った。根っからのライダーである彼女にとって、バイクは何よりも代えがたい宝物だ。そんな魅力的な誘惑に、抗えるはずがない。

 佐藤愛は首がもげるほどの勢いで頷いた。

「分かった、言わない。絶対に言わないから!」

「六億で二台だろ? なぁ、どこのメーカーにする?」

 二人は駐車場へと向かう道すがら、購入するマシンの品定めを始めた。

 他人の金、それもゆすり取ったあぶく銭で買うバイクというのは、また格別の味がするものだ。

 身の潔白を証明し、重荷を下ろした佐藤愛は、北村萧と共に...

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