第262章 彼女の女神

 鈴木ククが提案したそのアイデアに、佐藤愛は完全にドン引きした。

 薬を盛るなんて、卑怯者のやることではないか。彼女はそこまで飢えているわけではないだろう。

 北村辰に薬を? よくもまあ、そんなことを思いつくものだ。

 愛はククをジロリと白眼視した後、きっぱりと拒絶した。「やらないわよ。やりたいなら、あんたが北村簫にやればいいじゃない」

「どうせあんたたち、まだ一線越えてないんでしょ? 薬でも盛れば、二人の関係が一気に進展するかもしれないじゃん」

 話を自分の方に向けられ、鈴木ククは心外そうに反論する。

 彼女は言った。「ちょっと佐藤愛、今は愛の話をしてるのよ? なんで私の話にす...

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