第279章 他人にいじめさせるのか

 中村純子は、今にも人差し指を突き立てて、佐藤愛の額を小突きそうな剣幕だった。

「おば様、そんなに怒らないでください。辰さんが佐藤さんに車を買ってあげたのは、それだけ佐藤さんのことが好きだっていう証拠なんですから」

「佐藤さんが多少派手な振る舞いをしても、ご本人が楽しければそれでいいじゃないですか」

 山田真里は絶妙なタイミングで火に油を注ぐ。その言葉を聞いて、中村純子の怒りはさらにヒートアップした。

 さっきカードを切ろうとして気づいたのだが、北村辰から渡されたクレジットカードの限度額は一億だった。しかし、佐藤愛が乗っているあの高級車は、そのカード五枚分の価値がある。

 まだ嫁に...

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