第286章 彼女は使いやすい道具になる

 佐藤愛がフレンド申請を送ってからというもの、あの人が承認ボタンを押す気配は一向になかった。

 その頃、山田真里は事態がこれほどまでに悪化するとは夢にも思っていなかった。ネットの拡散力を利用して騒ぎを起こそうと画策したものの、その炎上は彼女の制御を完全に超えてしまっていたのだ。

 彼女は丸一日かけて佐藤清歓への攻撃を仕掛けたが、清歓がたった一本の動画を公開しただけで、形勢は逆転。山田真里こそが許されざる悪役へと転落してしまった。

 ネット上に溢れかえる彼女への罵詈雑言は、見るに堪えないものばかりだ。

『ブスのくせに高望みしすぎ』

『高級車も持ってない分際で、人の車を奪おうとすんな』...

ログインして続きを読む