第291章 彼をベッドに連れ込んだ

濃厚な口づけを交わし、二人が互いの情熱に溺れかけていたその時――。

スイートルームの扉を激しく叩く音が響き渡り、抱き合っていた男女を現実に引き戻した。

北村辰は顔を上げ、訝しげな表情で佐藤愛に問う。

「誰だ?」

佐藤愛は恥ずかしそうに上目遣いで答えた。

「さあ……ルームサービスじゃないかしら」

彼女の言葉を聞き、北村辰は着崩れたバスローブを整えると、扉を開けに向かった。

だが、扉を開けた瞬間に飛び込んできたのは、般若のような形相の中村純子だった。その後ろには中村美緒と山田真里も続いている。

その剣幕は、まるで不義密通の現場を押さえに来たかのようだ。

母親と叔母の姿を認め、北...

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