第302章 無駄な真似

 佐藤愛は頬杖をつきながら、北村辰を見つめた。

「だって、山田真里があんたと大学時代に怪しい関係だったって言いふらしてるからじゃない」

 その言葉に、北村辰の表情が曇る。

 彼はベッドから起き上がると、傍らにあったシャツを羽織りながら吐き捨てた。

「あいつの妄言だ。大学時代、彼女とやましいことなんて一つもなかった」

 北村辰の山田真里に対する嫌悪感は、すでに極限に達していた。

「ねえ辰、気になってるんだけど。夏川伊智が言ってたわ。大学の時、山田真里に酷い目にあわされたって。一体何をされたの?」

 好奇心を刺激された佐藤愛は、北村辰の腕に絡みつきながら問い詰める。

 北村辰は一...

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