第312章 可哀想な子

 ネット上のニュースに目を通しながら、佐藤清歓は怒りのあまり頭痛を覚えた。

 彼女は忌々しげに吐き捨てる。

「なんてこと書くのよ、このマスゴミたちは……! 愛ちゃん、怖がらなくていいわよ。すぐに露子に連絡して、こんな記事全部揉み消してもらうから」

 露子の広報手腕は、佐藤愛もよく知っている。彼女が本気で動けば、ネット上の騒ぎなど跡形もなく消え去るだろう。

 だが、露子の力で無理やり抑え込めば、愛には「殺人未遂」という汚名が残ったままになる。

 清廉潔白な愛は、汚名を着せられたままなのが許せなかった。

 愛は少し考えてから口を開いた。

「叔母さん、露子さんに頼む必要はないわ。川原...

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